ほぼ日刊ヒトミ通信

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2018年06月02日 (土)

鬼澤先輩のFBから、本当にそうだなぁというお話し。

<ココから>

「米国務長官が駐車場係と談笑して気づいたこと」

私は国務長官をしていたとき、警備担当者の目を盗み、きれいに磨かれたオフィスをあとにして駐車場まで下りてみたことがある。駐車場の運営は外注で、働いているのはだいたいが移民か少数民族。給与は最低賃金に近いレベルだ。

駐車場は、職員の人数に対して小さすぎた。だから、毎朝、ものすごい苦労をして車を詰め込むことになる。キーを預かった係員たちが、隙間がほとんどないほどきっちり縦に並べて駐車するのだ。

国務長官が駐車場をぶらついたことなどなかったからだろう、係員は私が道に迷ったと思い(そういう面もないではなかったのだが、私は迷ったと認めなかった)、「帰り道」を教えましょうかとたずねてきた。

「いや、いいよ。君たちとちょっと話ができたらと思っただけだから」

そう言うと、彼らはびっくりしながらも喜んでくれた。私は、仕事はどうか、どこから来たのか、一酸化炭素は大丈夫かなど、いろいろとたずねた。なにも問題はないとのことだった。

しばらく雑談したあと、不思議に思っていたことを聞いてみた。

「毎朝、車が次々に到着するとき、最初に出られる位置にどの車を停めるのか、2番目、3番目にどの車を停めるのか、どうやって決めるんだい?」

係員は顔を見合わせて薄く笑い、そのひとりがこう教えてくれた。

「国務長官殿、ま、どういうふうかってぇとですね……ここに着いたとき、車の窓をあけてにっこり笑いかけ、オレらの名前を呼んだり『おはよう。元気にやってるかい?』などと声をかけてくれる人は最初に出られるところっすね。

前をじっと見てオレらが何かをしてあげていると気づきもしない人、オレらがいることにも気づいてくれないような人とかは、ま、最後に回されますね」

このあたりで、私はにっこりと笑って礼を言い、私を探しているSPのところへ戻ることにした。

次の会議で、私は、この話を幹部たちに話して聞かせた。

「この建物で働く人に対し、敬意や思いやり、優しい一言をもって接して悪いということはありえない。どの職員も欠くことのできない人だ。どの職員も、そういうふうに見られたいと思っている」

脳外科手術のように難しい話ではない。組織に属する人は一人ひとりに価値があり、その価値を認められたいと思っている──それだけのことだ。

人間というのは、承認と励ましを必要とする。毎晩、私の執務室を掃除してくれる人は、大統領や将軍、政府閣僚と同じ人間である。

だから私はありがとうと一声かける。それだけのことをしていると思うからだ。自分のことを単なる掃除人だなどと思ってほしくない。彼らがいなければ私は自分の仕事を全うできない。

国務省全体が彼らの肩にかかっていると言っても過言ではない。組織が成功するとき、その仕事にくだらないものなどない。ただ、これほどわかりやすく、簡単に実行できる原理を理解できない、くだらないリーダーが多すぎるだけだ。

<ココまで>

関係ないですが、パウエルさんみると、映画のジャックライアンシリーズで「ハリソンフォード」の上司を演じていた「ジェームズ・アール・ジョーンズ」を思い出すのは私だけでしょうか。イメージ近いですよね。

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